オリックスは1日、福良淳一監督代行(55)の次期監督への昇格を発表した。大阪市内で就任会見。チーム生え抜き3人をリーダー役に指名した。「今年はけが人も多かったが大事な場面のミスが目立った。攻守ともプレーの正確性を高めていく。スキのない野球を目指す。こんなに悔しいシーズンはない。来年は必ず優勝したい」。ヘッドコーチから監督代行となった今季を振り返りながら所信表明した。

 そんな“福良野球”の基本的方針を掲げる中、あえて個人名を出して期待。「野手はT-岡田、安達。投手なら西。彼らが軸になって引っ張ってもらいたい。そういう位置にいると思う。もうひと皮むけて欲しい」。今季は糸井が務めた主将を、来季は置かない考え。ベテランの引退や退団もあり、次なるけん引役の成長が必要。中核を担う3人に一本立ちを求めた。

 初めて監督となっても対話路線を継続する。現役時代にヘッドコーチだった中西太氏(日刊スポーツ評論家)の影響が大きい。「今までのように選手との会話を大切にしながら、自分らしい監督の仕事ができたら」。愛情を持って厳しく接する姿勢は変えない。

 球団による組閣作業も進んでおり、楽天の酒井勉2軍監督(52)を1軍投手コーチとして招へいの予定。福良次期監督は5日開幕する宮崎フェニックスリーグの視察を考えている。「投打とも底上げが必要。この秋から取り組みたい」。視線の先には来季、20年ぶりの優勝しか見えていない。