中日は4日、名古屋市内の球団事務所で山内壮馬投手(30)育成の橋爪大佑内野手(23)に戦力外通告を行った。山内は名城大から07年大学・社会人ドラフト1巡目で中日に入団。12年には10勝(7敗)を挙げたが、13年8月に右肘を手術。腰痛などにも苦しめられた今季は1軍登板がなかった。

 ドラゴンズ愛は誰にも負けなかった。球団事務所から帰る際には「僕はドラゴンズに入りたくて野球をやってきた。ドラゴンズがプロ野球だと思ってやってきた。山本(昌)さんや谷繁さんと同じチームでできた8年間は本当によかった」と球団やチームメートに感謝。「初めて2桁勝った(12年)マツダの試合が一番の思い出」と懐かしんだ。

 球団からは早い段階で来季の構想から外れている旨を伝えられていたとみられる。球団への貢献度から現役引退の場合は、引退セレモニーなども用意されていたはずだ。それでも山内は「出し切っていないことはないけど、まだやりたい」と現役続行を希望。11月に行われる12球団合同トライアウト参加も視野に入れる。まだ30歳。ボロボロになるまで現役にこだわる。【桝井聡】

 ◆山内壮馬(やまうち・そうま)1985年(昭60)7月1日、愛知県豊田市生まれ。杜若、名城大から07年ドラフトで中日入団。10年4月25日阪神戦(甲子園)で初勝利。通算56試合で17勝15敗、防御率3.02。家族は夫人と1男。今季推定年俸は1500万円。181センチ、83キロ。右投げ右打ち。