ギータCSピンチ! ソフトバンク柳田悠岐外野手(27)が8日、打撃練習中に首を痛めヤフオクドームで行われた紅白戦の出場を回避した。9月26日に死球を受けた左膝裏は当初打撲とみられていたが、実は骨挫傷だったと判明。いまだに走れない状況が続き、14日開幕のCSファイナルステージでのスタメン出場が厳しい状況になってきた。

 スコアボードから突然消えた。CSへ向けた紅白戦。白組の3番・指名打者「柳田」の名前が試合開始直前に消え、4番吉村以降の打順が繰り上がった。試合前のフリー打撃。最後のスイングで首の右側の筋を痛めた。寝違えのような状態で新井チーフトレーナーは「軽くはない。2、3日は様子見です」と欠場した理由を説明した。

 ベンチ裏でアイシング、針、電気とできる限りの治療を行った。柳田は「大丈夫です。寝るのは大丈夫。こんなんじゃ、クビです」と苦笑い。首の痛みとなかなか戦列に復帰できない思いが重なった自虐的コメントとなった。

 9月26日ロッテ戦で死球を受けた左膝は「脛骨(けいこつ)の骨挫傷」であることが判明した。イ・デウンの148キロ直球が直撃し、骨そのものが痛んでいるため、完全に痛みが引くのに時間がかかっている。100%で走ろうと力を入れると膝を上げる時に痛みがある。骨挫傷は無理をすると疲労骨折してしまう場合もあり、慎重に状態を確認している。この日も紅白戦に出場した場合でも、出塁した場合は臨時代走を出す予定だった。

 首痛との関連は分からないが、工藤監督が「患部をかばいながらプレーを続けると、ほかの部分を痛める」と心配していた状況になってしまった。左膝痛で走りと守りができない状態だった上に、首痛で打撃まで影響が出てきた。今日9日は治療に専念する。

 CSファイナルステージ開幕まで5日。新井チーフトレーナーは「ぶっつけ本番でしょう」と話す。代打専任などスタメン出場をあきらめなければならない状況になってきている。トリプルスリーを達成した不動の3番不在となれば、戦力の大幅ダウンは避けられない。【石橋隆雄】

<柳田の負傷経過>

 ◆9月26日 ロッテ戦の1回、イ・デウンから左膝裏の内側に死球を受け、途中交代。「大丈夫です」と歩いてバスに乗り込んだ。病院は行かず、様子を見ることに。

 ◆27日 ロッテ戦はベンチ入りも今季初めて欠場。患部は内出血している状態。

 ◆28日 日本ハム戦はベンチ入りせず。試合前にティー打撃などは行ったが「まだちゃんと走れない」と説明。

 ◆10月3日 オリックス戦で1週間ぶりに代打で復帰も三振。4、5日の楽天戦も代打で出場したが、全力で走ることはできなかった。