広島クリス・ジョンソン投手(30)が9日、帰国した。1年目の今季は防御率1・85で最優秀防御率のタイトルを獲得。リーグ2位タイの14勝をマークするなど、投手陣を引っ張った。オフは婚約者のカーリン・コマーさんとの挙式やハネムーンなど予定がぎっしりだが、すでに残留が決まっている来季へ向け抜かりはない。パワーアップして帰ってくるぜ!

 スラィリー人形を手に、ジョンソンは広島駅を出発した。最優秀防御率のタイトルを手中に収めるなど、日本球界1年目は好成績のうちに終わった。「チームとしてポストシーズンにいけなかったのは本当に悔しい。個人的にはいいシーズンだったと思うけどね」とクールに振り返った。

 バラ色でバタバタのオフになりそうだ。婚約者のカーリン・コマーさんとは11月14日に挙式予定。生まれ育った米国カンザスシティーで200人ほどを招いて盛大に行う予定だという。さらに挙式後はハネムーンに向かう。ハワイ州のマウイ島で9日間を満喫予定。「そんなにゆっくりする時間はないかな」と笑った。

 もちろんそんな中でもトレーニングはしっかりとこなす。その内容は基本的に変わらないという。今季以上の成績と、チームを優勝に近づけるため、コンディショニングに重点を置き「ジムにもしっかり通うよ。今季以上の成績を残すために、しっかり来季の準備をしていきたい」と腕を回した。対戦チームの映像を見ながらの復習も忘れない。

 夫として迎える来季だが「長く付き合っているし、変わらないよ。指に金属の何かがつくだけじゃないかな」と笑った。投球のスタイルも米国時代とは変わらず、ゴロを打たせ続けた。「こういう成績が出たことは自信になるし、励みにしたい」とうなずいた。目指す先は優勝だけだ。

 日本での2年目に不安はない。食事や文化もすぐに慣れ、生活も「イージーだったよ」。日本の四季を肌で感じ、都会から地方まで足を運んだ。神社参拝などの文化にも感銘を受けた。「毎年のことだけど、自分もしっかり成長したいと思っているよ」。クールな左腕は活躍を約束し、母国へと帰っていった。【池本泰尚】