日本ハム栗山英樹監督(54)が「大シャッフル」を予告した。28日、沖縄・国頭での秋季キャンプがスタートした。志願して参加した田中、大野をのぞき、若手主体のメンバー。選手の可能性を広げ、競争の活性化、チーム力強化をはかるため、一部選手の新守備位置への挑戦を検討していることを明かした。

 首脳陣の顔ぶれも新たに、沖縄・国頭での秋季キャンプが始まった。指揮官の目は、すでに来季へ向いていた。

 栗山監督 この選手をこうして、この選手をこうして…というのはいろいろ考えている。今日見て、あらためて思った。…言わないけど。

 具体名は出さなかったが、一部選手のコンバートや新ポジション挑戦など、チーム内を“シャッフル”させる構想を明かした。

 監督に就任した12年には、中堅手として定着していた糸井の強肩を生かすために右翼へコンバート。昨年は西川の外野挑戦に加え、正三塁手だった小谷野の負傷離脱で、代役に近藤を起用するサプライズ采配もあった。「すべての可能性は消さない」。突発的に映るが、実は指揮官の頭の中では、すべて段階を踏んで準備を進めていたもの。来季へ向けて、すでに新たなビジョンも描いている。

 選手としての幅が広がれば、当然、チーム力も上がる。さらに「危機感をいつも与えなきゃいけない。チームの中に競争をつくってあげないと」。各ポジションでの争いが激化すれば、お互いに切磋し、全体のレベルも上がっていくことになる。

 若手主体の秋季キャンプだが、田中、大野も志願して参加している。「ジャパンの4人(増井、中田、中島、大谷)にはプラスアルファがあるけど、他の人は横並びとしか思ってない」。来季のレギュラーはほぼ白紙。指揮官が与える刺激で、チームは大きく前に進んでいく。【本間翼】