これが本当の武者修行だ。プレミア12で侍ジャパンの4番も務めたDeNA筒香嘉智外野手(24)が29日、成田空港からニューヨークを経由しドミニカ共和国に向け出発した。12月22日まで地元球団エスコヒードの一員として、ウインターリーグに参加する。

 筒香が自分を追い込む。打てなければ試合に出ることもできないハイレベルなリーグで、「しんどいのは承知の上。今年の成績では満足していない。技術も力もパワーも足りない。もっと上のレベルに行きたい」。今季成績の138試合、24本塁打、93打点、打率3割1分7厘はすべて自己最高だが、納得してはいない。そのストイックな姿勢は、武芸を磨くため諸国を巡り歩いた侍とダブる。

 自分のためだけではない。来季も主将を務めることが決まった。1年目の今年は若いこともあり、遠慮があった。「先輩に助けられました。来年は感じたことをどんどん言っていこうと思う。コミュニケーションが大事なことが分かった」と振り返る。侍ジャパンの経験も自信になった。4番として、来季はDeNAを優勝に導く。【矢後洋一】