ソフトバンク工藤公康監督(52)が14日、春季キャンプで休日返上練習に禁止令を出した。来年2月1日から29日まで宮崎で行われるキャンプは6日間の休日が予定されている。熱心な選手たちは休みにも個人練習を行うが、工藤監督はオンとオフのメリハリをつけさせる方針だ。チームはこの日、ハワイ優勝旅行から帰国した。

 南国でのリラックスムードから一変、福岡空港に降り立った工藤監督の目が、再び戦闘モードへと切り替わった。優勝旅行先のハワイからチャーター機で帰国。来春のキャンプについて聞かれると、迷わず自らのプランを口にした。

 「キャンプは3勤や4勤にしているが、3日間、目いっぱいに練習して、休むのが大事。休日に練習していたら、それよりも休めよと言うよ」

 来年2月のキャンプでは6日間の休日が予定されている。工藤監督は、若手が中心だった11月の秋季キャンプでも選手たちに休日返上練習を禁じた。一方で、練習日には若手投手陣に体幹などを鍛える「工藤塾」を開くなど、とことん練習させた。その方針は、春季キャンプでも同じ。例年、若手やインフルエンザなどで離脱した選手が遅れを取り戻すため、休日を返上して練習することが多い。だが、オンとオフのメリハリをつけ、より練習に集中させることを優先する。

 「シーズン中から休みは大事と言っている。(休日返上は)アピールにならないよ。人の集中力は3時間しか持たない。集中力を切らした状態でやっても、ケガをする。3日間の練習を目いっぱいやってくれたらいい。その方が練習の効率もいい」

 今季、少ないケガ人でシーズンを乗り切ることができたのは、年間を通じ、選手たちにしっかり休みを与えてきたから。工藤監督は来春もキャンプ休日には休養を徹底し、1年間戦える体をつくらせ、3連覇への土台とする。【福岡吉央】