ふるさと納税でレアグッズがもらえちゃうかも-。中日浅尾拓也投手(31)が26日、地元愛知・知多市から、ふるさと納税による高額寄付の感謝状を贈られた。同市は来年4月から、同納税に対する返礼品を作ることを決めているが、浅尾のサイン入りグッズも候補に検討。本人も協力に前向きで、市のシンボルとして一層の活躍を誓った。

 梅、ペコロス、ウイスキー…。自然豊かな知多市が誇る特産品に交じって、返礼品カタログの中に「浅尾選手サイン入りグッズ」がラインアップされる可能性が出てきた。同市の宮島寿男市長(67)は「グッズにサインしてもらえれば、子どもが喜ぶ。それはぜひ考えさせていただきたいです」と明言した。

 故郷愛あふれる浅尾は12年から4年連続で知多市にふるさと納税を行い、今年の250万円で計750万円になった。個人ではもちろんトップクラス。「市のためになることに使ってください」と一任されたことを受け、知多運動公園陸上競技場の設備更新費にあてられる方向という。

 返礼品を作っていなかった同市だが、来年4月から特産品を贈ることを決めている。そこに市の“顔”である浅尾グッズがあればより多くの寄付金が期待される。市長は返礼品キャンペーンの広告塔に起用したい考えも明かした。浅尾は「できる限り協力したいです。(サインが)何千とかになったら大変ですね」と笑顔で話した。

 知多市からは中日OBの山崎武司氏をはじめ、中日福谷、巨人小山、元阪神伊藤敦規氏と5人のプロ野球選手が出ている。「知多にはいろいろなスポーツ施設があり、自然も多く、子どもたちが元気に過ごせる場所」と右腕はPR。浅尾パワーでふるさと納税が人気を集めれば、充実のスポーツ施設も維持できる。

 浅尾は自分たちと同じように、未来の子どもたちにも恵まれたスポーツ環境が整えられることを願っている。「野球をやっている子どもが減っていると聞いている。現役でいるうちはふるさと納税を続けていきたい。僕が活躍すれば知多に興味をもってもらえる。しっかり活躍できるようにしたい」と目を輝かせた。【柏原誠】

 ◆知多市 知多半島の北西に位置する。気候は四季を通して温暖。伊勢湾に面した沿岸部は工業地帯で、平地が多い内陸部は農業が盛ん。70年に知多町から市制に。人口8万5667人(15年4月)。