日本ハムが2月に初開催する米アリゾナ州ピオリアで行う1軍キャンプに、レンジャーズ・ダルビッシュ有投手(29)が「電撃参戦」する可能性が高いことが25日、分かった。周囲の関係者によれば、愛着ある古巣の画期的な挑戦に賛同して表敬訪問を予定。元チームメート、中田と大谷ら親交もある後輩も多く、激励が目的とみられる。練習参加など具体的な計画はないが、刺激を注入するカンフル剤になりそうだ。

 日本ハムOBの若きレジェンドが、球団29年ぶりの海外キャンプの強力サポーターになる。11年まで大エースとして支えたダルビッシュが、ピオリアを表敬訪問する意向を持っていることが、分かった。周囲の関係者によれば、日程などが調整できれば激励、慰労に訪れる予定だという。レ軍は、車で約30分ほどの距離にある近隣のサプライズをキャンプ地にしているだけに、実現の可能性は高い。

 存在感だけで、生きた教本になりそうだ。今回、同行する1軍メンバーは、若手主体の編成。新人2人に、高卒2年目の野手3人など実戦で早期にテストしたい戦力を人選した。日本ハム時代から厳しく接しながら、目をかけてきた中田。昨年12月には一時的に合同トレーニングをした大谷と、一部はダルビッシュと親交はあるが、大半が初対面。一流の先輩を肌で感じる機会になる。

 日本ハムのキャンプが終了するタイミングで、メジャー球団はキャンプイン。またパドレスのキャンプ地だけに、練習参加などは見送られそうだが、選手らは貴重な「接点」が持てそうだ。卓越した技術論を持ち、選手への的確な助言にも定評があり、周囲の成長のために労を惜しまないタイプ。日本ハムの選手からの申し入れがあれば「即席コーチ」を務める可能性も十分にある。

 日本ハム在籍時は日本一1度を含む3度のリーグ優勝に、投手陣の大黒柱として貢献。4年ぶりリーグ制覇を狙う今季のスタートラインだけに持ち前の精神論、メンタリティーの注入を受ける機会もありそうだ。レ軍で今季5年目を迎えて土地勘もあり、和食店などアリゾナの事情も熟知。「アドバイザー」的な立場としても、頼れる存在。成否が注目の米キャンプを、強力に後押ししそうだ。