阪神藤川球児投手(35)の今季実戦初登板が、14日に宜野座で行われる紅白戦先発に決まった。4年ぶりに古巣に復帰し、チームの方針を受けて先発型で練習。今季初実戦も、先発で登板する。宜野座キャンプ第2クール最終日の9日は、ブルペンで塁上に走者を背負った場面での投球なども確認し、臨戦態勢を整えた。

 ブルペンで藤川が投げ始めてちょうど100球目だった。岡崎が声を張った。「足のタイミング、変えましたよね!?」。走者を塁上に置いた場面を想定し、左足を上げるタイミングのわずかな差に気付いた捕手の問い掛けに、藤川は「ボーク、取られへんやろ」とニヤリ。さらにスタッフに打席に立ってもらい、具体的なカウントを捕手に指示して組み立ても実践。全110球の投げ込みで、球数同様中身も濃い練習だった。

 藤川は「まだ実戦が始まってないんで。また次のクールも頑張ります」と語るにとどめた。練習を見守った香田投手コーチは「球数もしっかり投げたし、球種もいろいろ投げた。先発への準備です。いつ(実戦で)投げるかは、本人には伝えています」と話した。

 阪神時代の藤川の先発は、03年9月19日巨人戦(東京ドーム)で5回を無失点に封じてシーズン初勝利を挙げて以来になる。2・14宜野座紅白戦は、メッセンジャーや能見、岩田、新戦力のマルコス・マテオ(31=パドレス)ラファエル・ドリス(28=タイガース)ら主戦級が続々登板。その中で「先発・球児」という金本阪神の今季の目玉プロジェクトが、いよいよ動きだす。