高山よ、追い込んでエネルギーチャージや!! 阪神ドラフト1位の高山俊外野手(22=明大)が9日、高知・安芸キャンプで掛布雅之2軍監督(60)から「1軍教育」を施された。長いシーズンを見据えたメニューは夕暮れ時に待っていた。サブグラウンドで板山とともに外野特守。右に左に打球を振られ、下半身をいじめ抜いた後だった。

 掛布2軍監督とともに安芸ドームへ。緩い球を打ち返すフリー打撃を繰り返した。息も絶え絶えになり、それでもキッチリ構え、鋭い打球をはじき返す。限界まで追い込むのは意図があった。指揮官は「1軍で1年間、野球をやるのは、この状態で野球をやるということだから。精神的に疲れたりもする。疲労感はとんでもない。そういうのを感じながら、やらないといけない」と説明した。いまは土台を築く時期なのだ。キャンプの練習量が、長丁場を走り抜く原動力になる。

 昨年10月に右手を骨折して、長くリハビリに専念してきた。明日11日からの第3クールでも体をいじめ抜く。高山も「そういう意識はなかった。1年1軍で試合に出ることを考えると、いつも疲労がない状態でやることはない」と話す。地道に鍛錬を積み、勝負の時を見据える。【酒井俊作】