阪神ドラフト1位の高山俊外野手(22=明大)が、春季キャンプ最終クールの25日にも1軍昇格するプランが浮上した。昨年10月末に右手有鉤(ゆうこう)骨骨折手術を受けた影響で2軍調整中だが、20日に予定されている2軍練習試合西武戦(安芸)のプロデビューを経て順調なら、1軍行きが検討されている。

 球団関係者は「状態さえ良ければ最終クールで沖縄に呼ぶことに支障はない。2軍もキャンプを終えたあとだからね」と説明。2軍は24日に高知・安芸キャンプを打ち上げるが、25日にも沖縄・宜野座1軍キャンプに合流させる案。2軍はキャンプ打ち上げ後は寒い鳴尾浜で調整。右手首への配慮も踏まえ、温暖な沖縄で練習できるメリットもある。

 高山は2軍で連日規格外のパワーを見せつけている。プロ初の屋外フリーを行った4日には、59スイングで場外弾5発を含む20本もの柵越えで度肝を抜いた。安打製造機のイメージを覆すパワフル打撃。掛布2軍監督も「オレの想像を上回っていた」とうなった評価は金本監督にも直電で報告され、あとは昇格のタイミングをはかるだけだ。

 指揮官は高山の話題が出るたび「オレも早く見たいけど、故障明けで焦らせちゃいかん」と口癖のように話し、プロデビュー戦は20日の2軍西武戦までじっくり持ち越す。だがその試合の動きも含めて準備OKと判断すれば、昇格へのすべての障壁がクリアになる。