9日間の猛烈なサバイバル競争が始まる。楽天ドラフト1位のオコエ瑠偉外野手(18=関東第一)が11日、久米島1軍キャンプを打ち上げた。今日12日からは、実戦5試合が待ち受ける沖縄・金武町へ移動する。「高校野球では自信を持ってプレーできたけど、この11日間では先輩たちとのレベルの差を感じた。ただ、日々成長できている実感はある。レベルアップしたいです」。再度の入れ替えが行われる22日の宮崎行きを意識し、決意を強めた。

 次のステップに進めるだけの土台はある。初のキャンプでは、主に打撃の基礎を徹底的にたたき込まれた。「先輩と比べて全ての基礎が足りませんでした。テストまでいけず、普段の授業という感じ。必死でした」と振り返る。ドアスイングを修正し、左脇を締めるフォームを体に染みこませようと反復した。「今までとは違うスイング。まだぎこちなさがありますが、一昨日と昨日では、映像を見返しても全然違っていた。数をこなして体に覚えさせたい」。7日の紅白戦では2点適時三塁打。日々、自らの成長を実感している。

 大目標に向けて、1歩ずつ距離を縮める。「開幕1軍は甘いもんじゃないと思っています。まずは今の反省を明日の自分に生かしたい。本島でも学びたいです」。初の本島行きを前に、梨田監督からは「実戦は若手中心でいくが、チャンスはそう長くない。10日前後」と1軍残留の期限を設けられた。この9日間が勝負。謙虚に貪欲に、舞台を移し行われる生存競争に飛び込む。【松本岳志】