メジャー通算66発の中日の新外国人ダヤン・ビシエド外野手(26=ホワイトソックス3A)がいきなりぶっ放した。13日、韓国・KIAとの練習試合(北谷)に「4番DH」で出場。強い逆風を切り裂くチーム1号弾を左翼に運んだ。

 3回の先頭。カウント0-2から129キロを捉えた。「甘く浮いた半速球だったけど、しっかり捉えられた。いいスイングで最初の本塁打を打ててうれしいよ」。

 谷繁監督は笑っていた。2回に福田が放った本塁打性の大飛球が逆風で二塁打に。谷繁監督が福田に「この風で本塁打するにはベンチプレス200キロは上げないと」と話していた。指揮官は「あいつは一体何キロ上げるんだ」と首を振った。ベンチプレスの最重量は「よく分からない」というV砲は「彼は中堅だけど、自分は左に飛んだから入ったのかな」と照れた。

 4回の第3打席は外角低めの直球をたたき、右への大飛球。風に大きく戻され、右翼手が目測を誤ってフェンス手前にポトリ。185センチ、108キロの巨体で迷わず三塁まで走った。初回には低い変化球を我慢して四球を選んだ。ただのブンブン丸ではない。バットを握るたびに周囲に驚きを与えている。【柏原誠】