カウント3-0でも、ロッテのドラフト1位平沢大河内野手(18=仙台育英)は積極性を失わなかった。3-3と同点の6回1死一塁。台湾・ラミゴの右投手の4球目、外の真っすぐ137キロを振り抜いた。中越えへ運び、滑り込むことなく三塁へ。初安打&初打点を、一時勝ち越し打で記録した。

 直前5回の守り。1死走者なしでゴロをトンネルした。そこから2失点で同点を招いた。「何とか取り返そうと。強く振ることだけ考えました」。前日の3打席は全て走者を置いて凡退。試合前、伊東監督から「自分のスイングをするように」と言われた。「先輩方が良いところで回してくれた。感謝して打ちました」。この日の4打席も全て走者がいた。打線の中で仕事ができた。

 まだ2試合だが、プロの水に慣れつつある。3回の第2打席。2球で追い込まれ、3球目の内角直球をしっかり振った。一塁方向へのファウルとなったが「昨日の反省は生かせました」。前日の7回無死満塁では、カウント0-2から内角直球にドン詰まりの投ゴロ。「変化球で来ると思った」と、高校までと違う攻めだった。似た状況で自分のスイングが出来た。もっとも、4球目で外の変化球に空振り三振。「技術があれば当てられました」。次のハードルを見つけた。

 この日は、ライバルと認める楽天オコエも初安打を記録。「同じ時期に出て、うれしい。お互い頑張れれば」と喜んだ。1歩ずつ進んでいる。そう思わせる、2日間だった。【古川真弥】