ご心配おかけしました。広島大瀬良大地投手(24)が17日、キャンプ地日南で2度目のフリー打撃に登板。打者6人と対戦し、安打性の当たりを許さなかった。直球の最速は146キロを計測。フォーム見直しのため、一時、投球練習を控えるほどだった若武者が、本調子を取り戻した。

 マウンドを降りた後の大瀬良スマイルが、すべてを物語っていた。周囲の心配や雑音を吹き飛ばす快投だった。7日以来となるフリー打撃に登板。打者6人と対戦し30球を投じ、安打性の当たりを許すことはなった。最速は146キロをマーク。球種を予告した1セット目には、エルドレッド、プライディ、新井から計4球の空振りをすべて直球で奪った。

 「8割くらいは出したかな。思ったよりいいボールが投げられた。力感も出して、力強くボールも投げられていたし、よかった」

 上半身と下半身を連動させるフォームへの見直しのため、第2クールで一時はブルペンを回避した。だがきっちり修正。打者を立たせての投球でも、力強いボールを投じた。フォームへの心配が少なくなり「強いボールを投げることに集中できたと思う」。次クールにもシート打撃で登板し実戦へと向かう。

 緒方監督も一安心だ。「投げ終わった後の表情ね。ホッとしたというか、彼自身も手応えがあったと思う。これで次の段階に進めると思う」。畝投手コーチも「伸びがあったね。あとは低めに制球出来るか」とホッとした表情だった。心配された調整遅れも大瀬良自身が「やるべきことをやっていれば、シーズン開幕までには間に合うと思う。1歩、2歩前進した」と説明するなど心配はない。軸となるべき大瀬良が、完全に自信を取り戻した。もう、心配は無用だ。【池本泰尚】