ソフトバンクの新戦力ロベルト・スアレス投手(24=メキシカンリーグ)が鮮烈なデビューを飾った。21日、紅白戦で来日初の実戦登板。拓也から、この日最速となる154キロ直球で空振り三振を奪うと、上林のバットはチェンジアップで空を切らせた。1回を無安打2奪三振。「最高の投球で終わることができた。同僚に当てる怖さがあったので、ストライクゾーンに投げることを考えた」。高めに球が浮くことは皆無。速球だけでなく、安定した制球力も評価されている。実戦でも力を発揮した。

 プロ経験は昨年の1年間だけ。粗削りではあるが、早くもA組に合流。今季中の公式戦デビューの予感も漂わせる。それでも工藤監督は「ゆっくりやらせることは変わらない。いろいろ学んでもらうよ」と数年後を見据えた育成方針を貫く考えだ。それでも外国人選手にアクシデントが発生すれば、秘密兵器スアレスがいる。