伸び盛りの3年目右腕が同学年対決を気迫で制し、開幕ローテ入りへ1歩前進した。楽天古川侑利投手(20)が24日、宮崎サンマリンスタジアムで行われた西武との練習試合に先発。4回を2安打無失点、1奪三振でアピールに成功した。

 持ち味の気迫が表れたのは、初回と3回に訪れた西武森との20歳対決だった。1打席目は141キロの内角直球でバットを折る投ゴロに打ち取り、2打席目はカウント1-2からアウトハイの141キロ直球で空振り三振と完璧に封じた。「13年の甲子園は僕が1回戦で、森君の大阪桐蔭が2回戦だったんです。その時に少し話した以来ですが、やっぱり力が入りました」。投じた全6球は全て直球。「直球は嶋さんのサインですが、打ち取ってやろうと思っていたのは本当です」。心地よい汗をぬぐった。

 2回には連打と四球で2死満塁のピンチを迎えたが、続く永江を冷静に三ゴロに打ち取った。序盤から直球が抜け気味となり、制球も球威も本来の精度を欠いた。それでも「上半身の力を抜いて、脱力を意識しました」と試合中に修正。強力西武打線を相手に、終始主導権を握り続けた。「まだ変化球でストライクを取れていない。追求していきたい」と自己評価は辛め。慢心はせず、開幕1軍ローテ入りまで走り続ける。