ここまで主に一塁を守っていた中日の4番候補ダヤン・ビシエド外野手(27=ホワイトソックス3A)が突貫で外野守備を磨く。中止となった9日ロッテ戦の前にはフリー打撃中に左翼で打球を追いかけた。メジャーでは左翼を守っていたこともあり「何があるか分からない。感覚を忘れないようにしたい」と意欲的だ。英智外野守備走塁コーチからは人工芝の打球の跳ね方をレクチャーされた。

 米国で夫人が第3子を出産するため、14日からチームを離れる。19日に再来日し、20日に合流する予定。ハッピーな一時離脱を挟み、出場可能なオープン戦は4試合。谷繁監督は12日からの静岡遠征(楽天戦)での左翼起用について「可能性はあるよ」と試していくつもり。合流後の状態を見て調整が必要ならば、2軍戦に出場する可能性もある。

 4番候補ビシエドが左翼に回れば、一塁に森野や福田、赤坂が就くこととなり、攻撃力は増す。キャンプ中もシートノックで外野を守るなど準備はしてきた。ビシエドも「必要とされたポジションで出るつもりだよ」。野球は打撃だけではない。バットが右肩上がりな助っ人が、守備でも貢献する。【宮崎えり子】