先発の救世主が、中継ぎの救世主となる。広島戸田隆矢投手(22)が16日、マツダスタジアムに隣接された屋内練習場で調整を行った。

 戸田は負傷で出場選手登録を抹消された黒田博樹投手(41)に代わって13日の中日戦に先発。1回に2ランを浴びながら、7回途中まで3失点でしのいだ。勝ち負けはつかなったが、先発としての役割は十分に果たした。

 だが、黒田の先発復帰に伴い、中継ぎに配置転換されることが決定的となった。先発としてのアピール不足による“降格”ではなく、チームの弱点を埋める役割への“昇格”という意味合いが強い。

 先週は戸田も含め、先発6投手がいずれもクオリティースタート(先発で6回以上、自責3以下)を記録した。一方で、中継ぎは6試合で9失点。いずれも僅差の試合となったことで、勝ちパターンの投手が登板過多となった。ジャクソンが3連投と2連投の5試合で4失点を喫し、3連投含む4試合に登板したヘーゲンズも4失点するなど両外国人投手が連投に不安を残した。また今村も4試合に登板。抑えの中崎までつなぐ中継ぎの救世主として期待される。

 戸田は「先発であれ、中継ぎであれ、抑えなければいけないことに変わりはない。任されたところで結果を残すだけ」と言い切る。勝ちパターンだけでなく、ロングリリーフや左のワンポイントでの起用も考えられる。