日本ハムは24日、札幌市内の球団事務所で、新球場の建設構想について報道陣に説明した。具体的な進展状況は明かさなかったが、球団関係者は「調査、検討していることは事実です。もう1段上、もう2段上の北海道に対する地域貢献ができるやり方はないのか。その中の1つが新球場の建設という、立ち位置です」と認めた。

 早ければ23年の開業を目指していく。新球場は屋根が開閉式の野球専用のドーム球場で、収容人員は3万人規模とみられる。また、候補地は72年札幌冬季五輪で整備された札幌市南区の真駒内地区など、複数が有力候補地としてリストアップされている。ただ、札幌市外も含め幅広く検討するために「コンペ方式」も視野に入れている。

 球場と付帯施設などが建設できる規模の用地を持つ、道内市町村など各自治体がプロ球団の誘致に強い関心を示す可能性がある。球団側に申し入れをしてきた場合には調査、検討をすることを視野に入れているという。また企業など民間団体が、利用していない遊閑地などの提供を打診してくる可能性も考慮。球団自らがリストアップした候補地だけではなく、それらも含めて総合的に判断する考えを持っている。

 大事業だけにベストの選定をするために、細心を払って実行。「コンペ方式」は選択肢はできるだけ多く、間口を広くしてビッグプロジェクトを進めていく表れだ。同関係者は「まだ計画というよりは調査、検討の段階なので、幅広に検討はしていくべきものだと思う」と、柔軟な視点で構える。悲願、理想の1つだった球団と球場の一体運営へと歩み出していく。