復活へのカウントダウンが始まった。右肩痛で2軍調整中の巨人阿部が、イースタン・リーグ西武戦(静岡・島田)に「4番指名打者」で先発。今季“第1号”を放ち、8回からは実戦復帰3試合目にして、3月20日西武とのオープン戦以来となる「捕手復帰」を果たした。

 捕手の防具を着けた阿部が一塁側ベンチから駆けだすと、島田球場が沸いた。盗塁など送球を要する場面はなかったが、どっしり構える姿は安心感抜群。矢貫と西村を計2回無失点に導いた。今季導入されたコリジョンルールにも難なく対応した。8回1死三塁。右飛で本塁を狙った三塁走者に対し、走路を空けながらダイレクト送球を捕球しタッチアウト。「DHだけどずっと試合に入らせてもらってたからね。すんなりできた」と納得の表情だった。

 バットも仕上がってきた。4回1死三塁。西武本田の外角低めチェンジアップをすくい上げ、右翼席へ。「うん、良かった」と手応えをかみしめた。5打席立ち、捕手もこなしてのフル出場。斎藤2軍監督は「打席を多く立たせたかったし、先に捕手で出場すると(途中交代の必要性が出て)短いイニングで終わっちゃうから。(捕手は)違和感はなかったね」とうなずいた。今日29日の同戦(掛川)出場は状態を見ながらになるが、同じ起用法となる見込みだ。【浜本卓也】