オリックスが神戸に本塁打花火を打ち上げた。試合終了1時間後に、球団史上最多3000発のリアル大花火大会が予定されていた。その前に今季初の1試合3本塁打。ド派手な逆転劇で、今季ワーストタイだった5連敗を止めた。

 導火線に着火したのは6回だ。西武2番手武隈を襲った。糸井の7号2ランで追いつき、中島が通算1500安打となる中前打でつないだ。ここでT-岡田が右中間へ決勝の8号2ラン。打った瞬間に右手を突き上げる特大の1発だった。

 「完璧です。自分もなんとかいい形で後ろにつなぐことを考えていた。最高に気持ち良かった。年間通して完璧に打てることは少ないが、今年はしっかりしたスイングが出来ている」。早くも3度目の2試合連発で、ここ8戦5発の固め打ち。福良監督も「いい状態が続いているので期待していた」と目を細めた。

 糸井は2年ぶりの2打席連発。3回の右中間への6号2ランも含め、2本とも価値ある同点弾だった。「1本目は久々だったので(スタンドインを)願っていた」。4月29日楽天戦以来の1発。1カ月間、ノーアーチだった意識は「そりゃあ、ずっとありました」と打ち明けた。自らを勢いづけて、2発目につなげた。

 「明日も勝てるように。期待しましょう」と福良監督。3点差以上を逆転しての勝利は今季初。負ければ借金が2桁になるピンチもしのいだ。上位とのゲーム差はあるが、必死に食らいつきたい。【大池和幸】