交流戦を前に大きな課題を突きつけられた。中日はリリーフ陣が踏ん張れず、延長11回の末に敗れた。勝ちパターンで田島につなぐセットアッパーが定まらない。岡田、小川、福と候補の3左腕がそろって手痛い失点。“消防体制”がままならないと31日開幕の交流戦で強力パ・リーグのえじきになってしまう。

 延長11回。中村の打球が右翼線を転がった。接戦に終止符を打つ「2」がヤクルト側にともった。大粒の汗をかいた背番号34の福は「自分自身で苦しくしてしまった」と唇をかんだ。2死からの3失点でプロ初黒星。谷繁監督は「厳しい場面で最後のアウトをとるのは難しい。とれば自信になる。これを力にしてほしい」と奮起を促した。

 逆転した直後の7回から逃げ切り態勢に。まずは前日好救援の岡田。だが2失策も絡んで4失点と再逆転を許した。指揮官は「(岡田)トシの場所を固定できないのはそういうところ」と安定感を求めた。

 福谷や阿知羅、現在2軍の又吉らによるセットアッパー争いが続く。友利投手コーチは「チームとしてはよくないけど、彼らにはチャンス。機会は平等に与えている。つかんでほしい」と話す。堅固なストッパーが控えるだけに、7・8回の火消し役の整備は文字通り火急の問題だ。【柏原誠】