7月14日に支配下登録された中日近藤が「プロ初」ずくめとなった。初めて出場選手登録され「2番左翼」で即先発出場。3回の第2打席で中前に初安打、5回2死一、三塁の3打席目は左翼へ2点適時二塁打と初打点をマークした。さらには7回に右前打を打ち、初の猛打賞まで手にした。

 プロ初登板の87年8月9日巨人戦でノーヒットノーランを記録した父の近藤真市投手コーチ同様、8月の巨人戦で華々しくデビュー。「守りでもベンチでも父さんの方を見ていない。2軍戦でも見に来ると打てなかった。意識しないようにした。でも意識はしていないけど、父の前でいい姿を見せたいとは思っていた」。1軍で同じユニホームを着て躍動した。初打点を挙げ、ベンチに帰ってくると笑顔の父とグータッチを交わした。近藤は「父親より野球人生を長くしたい。父はケガをして野球ができなくなったので。だから僕はケガをせずに長くやりたい」。孝行息子はプロ野球人生の1歩を進めた。【宮崎えり子】