来季は竜の奇策に注目!? 中日森繁和監督(61)が投手の一時的な野手起用プランを明かした。阪神時代の野村克也監督の戦術で有名になった、1人の投手を複数回マウンドに上げるワンポイント継投だ。

 「投手にライトを守らせて、また投手に戻すとかも、やるよ。センスがある岩瀬や浅尾なら守れるだろ。可能性があるのなら練習しておいて損はない」

 遠山-葛西-遠山-葛西と表現された、ノムさんの奇襲が森監督の頭にもあった。実はそれより前の西武コーチ時代の93年に塩崎-杉山-潮崎の継投を成功させていた。今後、投手にも守備練習を課し適性を見ることも否定しなかった。

 秘策はまだある。14日は新任の奈良原内野守備走塁コーチが投手の走塁練習を1時間も指導した。帰塁、走路、タッチアップなど野手さながらの内容。「うちは走者に出た以上、投手とか関係ない。バント失敗や併殺崩れでも塁には残る。最下位なんだから何でもやるよ」と指揮官。又吉ら走塁のうまい投手を代走で使うプランも披露した。今月下旬から沖縄で行う投手キャンプでも守備・走塁の練習は継続する。戦力をカバーする兵法はある。“軍師”はあらゆる策を用意してリベンジに備える。【柏原誠】