阪神掛布2軍監督が江越再生に乗り出した。みやざきフェニックス・リーグ、ロッテ戦(天福)が雨天中止となり、ナインは室内で打撃練習などを実施。指揮官は同リーグ7試合で24打数3安打、10三振、打率1割2分5厘と大不振の江越に密着で指導した。前日14日の西武戦では不振の横田、陽川が同リーグ1号を放ち、クリーンアップのなかで「蚊帳の外」状態。そんな男に再生への3カ条が伝授された。

 <1>頭の野球=体の野球

 調子を持続できないのは理論と体がマッチしていないから。掛布2軍監督は「身体能力が高いから、それで対応してしまっているところがある。理論武装しないと。体と頭の野球がイコールにならないと」と、理論派のススメだ。

 <2>左膝の突っ張り

 結果が出なければ力みが出てフォームが崩れる。特に、踏み込む左膝を柔らかく使うことが比較的苦手と指摘。掛布2軍監督は「練習ではだいぶ出来てきた」と、兆しは見えてきているようだ。

 <3>自分のストライクゾーンを作れ!

 掛布理論によると、投手から見たストライクゾーンではなく、打者から見た9分割を作ることが重要という。一定の打撃フォームと独自のストライクゾーンがあれば確率は上がる。「形(フォーム)が出来ていなければ、自分のストライクゾーンも動いてしまう」。両方が必要と説いた。

 今季は開幕直後に4試合連続本塁打を放ったが、すぐに失速。1軍に定着できなかった。江越は「いい選手というのは調子がいい時期が続く。形(打撃フォーム)が分かっていれば、修正ポイントも分かる」と継続をテーマに挙げる。掛布理論を吸収し、来季こそは継続できる男に生まれ変わる。【桝井聡】