体が2つほしい…。中日の秋季キャンプが26日、ナゴヤ球場と沖縄・北谷(一部投手)でスタート。だが森繁和監督(61)が月内に新外国人調査のためドミニカ共和国に向かうことが判明した。11月中旬まで滞在するとみられる。

 編成全般を仕切る「全権監督」ならではの、異例の事態だ。キャンプは11月20日まで。今日27日からは沖縄の投手キャンプを2日間視察予定。帰ってすぐに今度はドミニカへ。つまり、指揮官は期間中のほとんどを留守にして、小笠原2軍監督や新任の土井コーチや森脇コーチらに名古屋組を任せることになる。

 日本シリーズ終了後にはFA申請が開始する。大島、平田のFA権保持組の動向は流動的。監督自ら慰留に動いてきたが、これから動ける機会は限られる。またFA選手の獲得にも前向きだが、帰国するまでは自ら陣頭指揮を執るのが難しくなりそうだ。

 その分、現地での実りを求める。狙いは主力級の救援投手と野手。「ある程度の金額を確保しながら」と今オフの補強の核を探し求める。ドミニカのほかキューバも訪れ、オマール・リナレス巡回コーチが推薦する選手をチェックする。

 この日は新コーチをはじめスタッフと話し合い、情報交換した。「天気もよく、いいスタートが切れた。全員が10%底上げと言ったけど、20%でもいい。上がるのは大歓迎」と成長を期待。チーム指揮と編成担当という2つの顔を持つ異色の監督に、体を休めるヒマはない。【柏原誠】