今季までロッテでプレーした香月良仁投手(32)が、来年は出身の社会人チームである鮮ど市場ゴールデンラークス(旧熊本ゴールデンラークス)に投手コーチ兼任で復帰することが5日、分かった。8年目の今季は11試合の登板にとどまり、10月に戦力外を通告されていた。

 独立リーグなどからもオファーがあったが、ゴールデンラークスを選んだのには復興支援の思いもある。4月の熊本地震で、チームの母体であるスーパーチェーン「鮮ど市場」も大きな被害を受けた。選手たちは避難所の手伝いを率先して行い、練習どころではなくなった。香月も当時、千葉で募金活動を行い、支援を呼び掛けた。社会人時代、鮮ど市場でコロッケを売りながら、地元の人に支えられてプロへの道を開いた。「恩返しをしたいんです。プロで経験したことを伝えられたら。頑張ることで、熊本で喜んでくれる人もいると思う」と胸の内を明かした。

 目標は都市対抗出場だ。香月がエースだった07、08年を最後に、出場していない。兼任コーチは「ばりばり投げますよ」と、選手としても力になることを誓った。【古川真弥】