4日に心不全のため86歳で死去した元巨人打撃コーチの荒川博氏の葬儀・告別式が11日、東京都中野区の宝仙寺で営まれた。ソフトバンク王貞治会長、巨人OBの黒江透修氏ら球界関係者など約300人が参列した。

 荒川氏の指導で「1本足打法」を習得した王氏は葬儀委員長を務め「強烈な個性の持ち主で、人間的な魅力で多くの人とのご縁をつなげてきた。荒川さんと出会えたからこそ、今の自分があると思う」とあいさつした。

 V9時代に正遊撃手の黒江氏は涙ぐみながら「人さし指が割れて、血が滴るほどバットを振った。荒川さんのような指導者に恵まれたことが一番大きい」と弔辞を読み上げた。祭壇には、巨人でコーチ時代につけた背番号73のユニホームなどが飾られ、ひつぎにはティーボール2球が収められた。