復活を期す広島堂林翔太内野手(25)が、プロ入り初の元日始動を決意した。チームの25年ぶり優勝も、自身は1軍デビューの12年以降で最少となる60打席に終わった。シーズン終盤から新井に弟子入り。助言をもらいながら、オフも連日のようにバットを振り込み、21日もマツダスタジアムで汗を流した。年末もほぼ無休。元日始動で勝負のシーズンに備えることを決めた。

 ゆったりした構えから左足を大きく上げてバットを振り出す。その姿はまさに師となった新井と重なる。動画を繰り返し見ながら参考にしたこともあり「丸々意識しているわけではないけど、自然と似ていると言われるようになった」と苦笑いする。それでも「いい打者は構えがいいので、構えは大事にしている」とうなずく。

 秋季キャンプで成果を発揮。緒方監督や石井打撃コーチから来季のキーマンに挙げられた。「継続できている。やっと勝負できる段階になった。来年が勝負」。元日から始動し、年始もほぼ無休。1月中旬頃には、目の前で燃え盛る炎の熱さに耐えながら不動真言を唱える護摩行も行う。不退転の覚悟が、堂林を突き動かす。【前原淳】