ヤクルト山田はキャンプの「WBCタイム」で侍バージョンに仕上げる。14日、松山市内での自主トレでも、WBC球の感触はキャッチボールで確認。ノックや打撃練習はNPB球で行った。持参したWBC球は2つだけ。「今の時期はキャッチボール(で確認する)だけで十分だと思う。キャンプ中はみんなもいるので、コーチに話して自主練習をやらせてもらうことになると思う」。全体メニューのほかに、WBC球を使用した特別練習の時間を設ける考えを明かした。

 「WBC仕様」のバットも用意した。昨年11月の侍ジャパン強化試合の後、厚さ0・5ミリのグリップテープを拳3つぶん巻いたバットを発注。この日の打撃練習の71スイングでは使用しなかったが、新たな“相棒”は外国人の速球や動くボールへの対応力アップが見込める。

 現時点での仕上がりは例年より早い。リーグ優勝と初のトリプルスリーを達成した昨オフは、テレビ収録やイベントに引っ張りだこ。腰に不安を抱えてキャンプインした。「(今オフは)いろいろ断っちゃったので、ちょっとゆっくりできた。ウエートもしっかりやってきた」。初詣で引いたおみくじは小吉。「恋みくじは半吉でした」と笑った。【鹿野雄太】