世界攻略への手応えを深めた。巨人菅野智之投手(27)が22日、ハワイ自主トレから帰国して初めて訪れたジャイアンツ球場で、新球チェンジアップを披露した。小林と2人で球場の外野へ向かい、WBC球で約20メートル弱のキャッチボール。チェンジアップを6回試投して「(小林)誠司の意見を聞きたかった。『面白い』と言ってもらえたので、明日以降またブルペンで試せればと思います」と、好感触をつかんだ。

 捕手目線の第一印象が、新球の可能性を物語っていた。

 小林 真っすぐと同じフォーム、腕の振りから、真っすぐと同じ回転でヒュッと落ちる。この球で投球をどう広げるかは座って受けてみないと分かりませんが、面白いと感じました。

 今後はブルペンで完成度を高めていく作業に入る。菅野は「キャッチボールでの手応えは10割まで来ましたが、まだバッターに投げていないのでバッターには0割です。捕手が座れば的も小さくなるので」と慎重な姿勢を貫く。先発陣の中心として期待されている3月のWBCでは、同僚の小林も代表選出が濃厚。帰国後2日目での試投には、世界と戦い抜くため、2人で新球の精度を高めていきたい狙いもあった。「WBCのことはまだ分かりませんが、シーズンとの両方の意味でチェンジアップを受けてもらいました」。リーグと世界、2つの頂点を見据えて。淡々と、着実に完成度を高める。【松本岳志】