中日の投打の柱、平田良介外野手(28)、大野雄大投手(28)に鬼指令が飛んだ。22日、JAあいち豊田本店でのトークショーにOB山崎武司氏(48=野球評論家)とともに参加。壇上で横に並ぶ後輩たちに山崎氏は「今年、優勝争いをするためには、大野は貯金10。10勝0敗でも貯金は10ですから。平田は100打点を取ってもらう」と命じた。

 山崎氏は「最下位の原因」と大野と平田の2人を指した。昨シーズン。大野は左肘、平田は股関節、腰などを故障。主戦となるべき2人が、一時期チームを離れていた。それが原因なのか、2リーグ制後球団初の2桁勝利&規定投球回到達した投手が不在、打撃陣はリーグワーストの500得点。19年ぶりに最下位に沈んだ。山崎氏は「また2人がケガしたらBクラス」と予想するほど、優勝争いのためのキーマンとした。

 先輩からの大きなノルマも2人は受け止めていた。昨季73打点の平田はケガの再発防止のために、今オフは負荷をかけたウエートトレーニングを導入。1年間戦える体に鍛え上げている。2月1日のキャンプインを前に、開幕投手に立候補した大野は「15勝でも15敗したら意味がない。勝ちたいのは誰でもそう。その中で粘り強く投げられるか。いかに負けないかだと思う」とうなずいた。

 言葉は厳しかったが愛あるムチだ。山崎氏は「OBが尻をたたいていきます」。強い中日の復活へ、元竜戦士もハッパを掛ける。【宮崎えり子】