1軍キャンプの「模範生」を期待される阪神藤川は、超スローペース調整で日本復帰2年目のシーズン開幕に備える。23日、鳴尾浜の2軍施設に今季初めて訪れ、80メートルの遠投など約2時間の自主トレをこなした。「まだまだゆっくりとやっていきたい。(今は)年間を通していいパフォーマンスを継続する準備段階」と、調整ピッチは緩やかだ。

 昨年は先発ローテーション入りを目指していたこともあり、早めの始動から急ピッチに仕上げた。しかし43試合で5勝6敗3セーブ、防御率4・60とふるわず。昨季の反省を生かして、今年は故郷・高知での自主トレも下半身を強化するメニューを中心に組んでいた。

 キャンプでも完全独自調整を任されており、藤川は「(シーズンは)何も始まってない。2カ月くらいかけて、戦えるためのやることをしたい」と話す。合同コーチ会議で1軍スタートが決定し、金本監督は「年上の投手が能見1人しかおらんから。そういう意味で、締めるではないがちゃんと練習する姿で模範になってほしい」と指南役として期待した。指揮官の思いに藤川は「何か感じれば、そういう風に動いているでしょう」。独特の言い回しで、役割を果たす姿勢をみせた。【梶本長之】