着実に前に進んでいる。ロッテのドラフト1位、佐々木千隼投手(22=桜美林大)が2日連続で石垣島キャンプ4度目のブルペン入り。「真っすぐが良くないので」と変化球は封印した。直球のみ61球。ノーワインドアップから、右打者のアウトローを狙い続けた。シュート回転も何球かあり「まだまだ。上と下で力を入れるタイミングが合ってない」と冷静だった。ただ、キャンプ初日以来4日ぶりに受けた吉田は「今までで一番良かった。バランス良く投げている印象。かかって、重い球の割合が増えた」とベタ褒めだった。

 本人は控えめでも、前進の“兆し”がユニホームの右膝に見えた。ブルペンを出てくると、マウンドの黒土がはっきりと付いていた。前日まで、付いてもわずかだった。「気にしたことはない」と言うが、英二投手コーチは「沈み込んで投げるタイプ。膝に土が付いているのは、それだけ力が入って投げられているということ」と指摘した。

 5日で第1クールが終了。「初めてのことばかり。疲れましたけど、良い練習はできました。少しずつですけど、流れもつかめてきました」と明るかった。第2クールへ向けて、視界良好だ。【古川真弥】