プロ野球のキャンプ20日目! 担当記者が選んだ「今日の一番」を紹介します。


ヤクルト小川、野村コーチにズバズバ

 ヤクルト小川泰弘投手(26)が20日、ブルペンで159球を投げ込んだ。

 野村バッテリーコーチに左右両打席に立ってもらい、力強い直球とキレのある変化球をコースに投げ込んだ。

 野村コーチに「満足したか?」と問われると「はい」とニッコリ。4年連続の開幕投手を狙うエースは「100球は投げるつもりだったけど、体調も良くて下半身をしっかり使って投げられたので球数が増えた。ブルペンレベルだけど、いい感覚になってきた」と手応えを口にした。【ヤクルト担当 鹿野雄太】

ブルペンで投球練習を行うヤクルト小川(撮影・鹿野雄太)
ブルペンで投球練習を行うヤクルト小川(撮影・鹿野雄太)

日本ハム・マーティン破壊力抜群の1球

 日本ハムのクリス・マーティン投手(30)が20日、破壊力抜群の1球でファンをどよめかせた。今キャンプで初めてフリー打撃に登板。

 大嶋匠捕手(27)相手に21球を投じ、7球目、バットをへし折った。直球、カットボール、スライダーを投げ、安打性の当たりは1本だった。「すごい良かった。ゴロが多く、いい兆候。早く開幕してくれないかな」と、納得の笑顔。「あれが最後のバットじゃないことを祈るよ」と冗談を交え、球場を後にしていた。【日本ハム担当 保坂果那】

打撃投手を行う日本ハム・マーティン(撮影・井上学)
打撃投手を行う日本ハム・マーティン(撮影・井上学)

ロッテ田中靖、周囲騒然の鉄腕ブルペン

 ロッテ投手陣で20日に一番多くブルペンで投げたのは、涌井秀章投手(30)だった。キャンプ終盤恒例の投げ込みで、205球を投げた。

 そのエースに負けじと投げたのが、田中靖洋投手(29)だ。本塁方向から見て、ブルペンの左端に陣取った涌井に対し、田中靖は右端で投球。涌井よりは少なかったが、178球を投げ込んだ。田中靖も、涌井も、元西武のチームメート。ブルペンの両端で、元西武の両腕が投げ込みを行った格好だ。

 田中靖は「まだ体の使い方がしっくり来ないので、投げて覚えるしかありません」と投げ込んだ理由を説明した。たまたま、涌井と同じ日に投げ込んだ。周囲からは「西武って、みんな、そんなに投げるの?」と聞かれたそうだ。【ロッテ担当 古川真弥】

ブルペンで投げ込むロッテ田中靖(撮影・古川真弥)
ブルペンで投げ込むロッテ田中靖(撮影・古川真弥)

ソフトバンク斐紹 チーム唯一の皆勤賞

 ソフトバンク斐紹捕手(24)が20日、張本優大捕手(26)とともに休日返上で生目の杜運動公園の室内練習場を訪れ、体を動かした。

 今キャンプ4度の休日はすべて休日返上で練習しており、チーム唯一の皆勤賞。この日はマシンを使って捕球練習をした後、ノックを受け、明日からの第5クールに備えた。

 前日の紅白戦で捕手陣4人合わせて12盗塁を許したことを反省。「しっかり(ボールを)捕らないとしっかり握れないので、今日は捕ることをやろうと思った。捕手としてはまずは送球でアピールしないといけない」と、2年連続開幕マスク奪取に向けて必死だった。【ソフトバンク担当 福岡吉央】

休日返上でトレーニングするソフトバンク斐紹(撮影・栗木一考)
休日返上でトレーニングするソフトバンク斐紹(撮影・栗木一考)

広島塹江 100球締め

 広島の宮崎・日南キャンプ最終日の20日、3年目左腕塹江敦哉投手(19)が100球の投げ込みで締めくくった。石原慶幸捕手(37)を相手にブルペン入りした5投手の中で最後まで残り、投げ込んだ。

 1人残ったブルペン投球終盤は、緒方孝市監督(48)、畝龍実投手コーチ(52)、安仁屋宗八臨時コーチ(72)の3人が見つめる中での投球となった。「自分にとっては、そういったプレッシャーがある方がいい。前回の練習試合(18日オリックス戦)ではプレッシャーから力んで(腕の振りが)小さくなってしまった。そういった中でもしっかり投げ込まないといけない」。首脳陣が注目する中での投球に、充実感を口にした。

 開幕ローテ入りを奪い取るためにも、明後日22日から始まる沖縄2次キャンプでは結果が求められる。【広島担当 前原淳】