チーム最年長が、復活へ向けての腕試しだ。日本ハム武田久投手(38)が23日、沖縄・名護の1軍キャンプに合流した。2軍主体の国頭で調整してきており、早速、ブルペンで57球を投げ込んだ。明日25日、チームの今季オープン戦初戦となる阪神戦(名護)に登板予定。2月中の実戦マウンドは15年以来2年ぶりで、開幕を見据え調子を上げていく。

 ベテラン武田久が充実感を漂わせた。1軍合流初日からブルペン入り。191センチのメンドーサ、203センチのマーティンの横で、170センチの体からダイナミックな投球を見せた。57球でカットボールやフォークなど変化球も確かめ、投げ終えると、「(調子は)上がってるというか、ずっといい。ずっと変わりなくやってます」と、淡々と語りながら、自信を見せた。

 明日25日の阪神とのオープン戦が、自身にとって、今季初の対外試合となる。1イニングの登板が予定されている。初実戦となった18日の紅白戦(国頭)では1イニングに登板し、チームの主力、中島、田中賢、中田を相手に3者凡退。登板翌日の状態を少し気にしていたが、「体は問題なかった」と安堵(あんど)。「紅白はやりづらい。何か遠慮するじゃん」と本音を漏らし、対外試合に向けては「次からじゃない。ここからは相手チームなので」と、気持ちを引き締めた。

 15年に両膝の手術を受けた影響で昨季は1軍登板5試合のみ。昨年の初実戦は3月だったが、今年は順調に調整を積んできており、2月中に実戦で投げられている。「フォームも固まってきている」と、準備は着々と進んでいる。この日のブルペンで捕手を務めた大嶋は「真っすぐもいいし、変化球はしっかり変化していた。すごい手応えを感じている様子だった」と、ベテランの復活を感じている。吉井投手コーチも「順調ですね」と、うなずいた。

 ケガからの復活、守護神返り咲きも目指す15年目。「ここから1カ月ちょっとか。とりあえず投げる試合、抑えていかないと。結果を出さないと残れないと思うので」。チーム最年長がマウンドで躍動すれば、連覇への勢いも加速する。【保坂果那】