右股関節手術からの復活を目指す巨人杉内俊哉投手(36)が8日、川崎市のジャイアンツ球場で行われた教育リーグの楽天戦に先発した。

 対外試合は、昨年10月24日の宮崎フェニックスリーグ・四国IL選抜戦以来となる。最速は138キロ。3回4安打を浴びながらも、無失点に抑えた。

 「ちょっとヒットを打たれたけど、何とか0点に抑えられたのでよかったです。沖縄キャンプではシート打撃しか投げていなかったので、ランナーを置いた時に盗塁を警戒しながら1イニングずつ投げました」と久々の実戦を振り返った。

 また1歩、1軍のマウンドに近づいた。3回40球程度を上限に定めて挑んだ今季初実戦。「この時期に投げられる幸せを感じました」と、最高気温9度の悪条件も忘れて左腕を振った。毎回の走者を許し、三振はゼロ。「納得のいく球は6割くらい。スライダーがひどかったですね。曲がらないし、キレがないから当てられるし」と満足のいく内容ではなかったが、3月上旬での実戦登板は大きな収穫だった。

 今後は球数とイニング数を増やしながら復帰時期を探っていく。「急に3回投げたから、体がびっくりしていると思う。まずは目標から逆算できるところまで、ピッチングのレベルを上げていかないといけない」と焦らずに取り組む構え。報告を受けた高橋監督は「実戦で投げたので、1歩進んだと思う。今後は彼の状況を見ながら投げさせていきたい」と見通しを伝えた。着実に歩を進めていく。