右足首痛から復帰を目指す日本ハム大谷翔平投手(22)に、投手再始動が見えてきた。13日、岡山から札幌へ移動した栗山英樹監督(55)は「投手のほうも進める」と、プランを明かした。大谷は野手で実戦復帰した11、12日のイースタン教育リーグ2試合で3打数3安打、本塁打も放った。今日14日DeNAとのオープン戦(札幌ドーム)から1軍に合流する。開幕に向け投打でペースアップする。

 野手で復帰へ前進した大谷が、投手でも1歩を踏み出す。栗山監督は厳しい表情を貫きながら、「投」の復帰について明言した。「明日(14日)の状態を見て、投手の方も進める。ここからが難しいから」。今日14日のDeNAとのオープン戦で1軍に合流する。今月6日、遠征が続く1軍と離れ鎌ケ谷で調整してきたが、開幕へ向けペースを上げる。

 「打」では、11日のイースタン教育リーグ楽天戦(鎌ケ谷)で実戦復帰し、12日の同リーグ・ロッテ戦(ともに鎌ケ谷)と合わせて4打席、3打数3安打、1本塁打を含む3打点の成績を残した。野手で順調に滑り出す一方で、投手では患部の状態を見極めながら、調整を進めてきた。

 遅れていた投手調整にも、ゴーサインが出た。12日には鎌ケ谷でトレーナーを座らせ、ブルペンでの投球練習を敢行。キャッチボール程度の軽めの7球を投じた。ネットスローなどブルペンでの練習は続けてきており、栗山監督は「肩は出来ている。進めるときは一気にいく」と復帰へのプランを描いている。故障後、専念していた野手調整は一定の段階まで到達したことで、ブルペン投球など投手調整に本腰を入れていく。

 今日のDeNA戦は状態を再確認し、問題がなければDHで出場予定。指揮官は「1打席終わったのを確認してから、止めさせる、次行かせる感じ」と慎重な姿勢も崩さない。大谷の投打「二刀流」復活へ、再びスタートラインに立つ。【田中彩友美】