中日の新外国人アレックス・ゲレーロ内野手(30=ドジャース3A)に待望の1発が出た。4回、巨人大竹寛の内角低めへの変化球をフルスイング。ライナー性の低い弾道は左翼ポール際に着弾した。チームは2年ぶりの開幕3連敗を喫したが、新大砲の目覚めが本拠地・ナゴヤドームの開幕戦(4日、広島戦)の弾みとなるはずだ。

 助っ人は守備に就く際の「ゲレーロ・コール」に、左翼スタンドに向かって帽子を取り両手を挙げお辞儀。「うまく体が反応して、しっかり芯で捉えることができた。今日は家族も来ているから良かった」とホッとしたようだった。

 オープン戦は失速し、打率2割、3本塁打に終わった。3月31日の開幕戦は外野の前に落ちるラッキーな当たりで2安打も、2戦目は4打席無安打。本調子ではなかった新たな大砲に、日本球界第1号が生まれた。来日中のアニスレイ夫人(34)と愛娘アレキサンドラちゃん(5)が東京ドームで3連戦を観戦。豪快なアーチを手土産にすることができた。

 前日までの2戦は下位打線で得点してきたが、この日は開幕から無安打だった4番ビシエドが初回に先制適時二塁打。7回には5番平田が左翼へ1号ソロを放ち、クリーンアップ全員が打点を挙げた。森監督は「本塁打はいいこと。相手にその倍をやられたけど。次は本拠地に帰れる。本当は3つ負けることは考えたくなかったけど、現に起きてしまった以上、次のことを考えないと」と切り替えた。復調の兆しを見せ、名古屋に戻る。【宮崎えり子】