やっと勝った。中日が開幕から7戦目での今季初勝利を逆転で飾った。

 2点ビハインドの3回、平田の適時打などで一挙4点を奪ったのもつかの間。大野が踏ん張れず、再びリードを許した。1点を追う7回。1死から亀沢、ゲレーロが連打。一、二塁から4番ビシエドが中前に同点打を放った。さらに1死満塁となり、ルーキー京田が足もとに押し出しの死球を受けて勝ち越した。7番藤井の犠飛も出て、2点勝ち越した。

 7-5の9回、守護神田島が3者凡退で今季初セーブ。開幕からの連敗を5(1分け挟む)でストップした。負ければ新人監督として両リーグワーストとなる開幕6連敗となるところだった。

 ようやく1勝目を手にした森繁和監督(62)は目尻を下げた。「ここまでくれば、うれしいしか言えない。ファンに勝ちを、喜びを見せてあげられなかったのが一番つらかった。経験のある大島、平田、荒木あたりやコーチ陣も苦しかったと思う。はらわた煮えくりかえるときもいっぱいあった」。だが、すぐに表情を引き締めて言った。「まずは明日、取っていかないといけない」。取り返す時間はいくらでもある。【宮崎えり子】