西武投手陣にとって「受難の日」となった。来日初登板となった先発キャンデラリオは、初回こそ無失点で乗り切ったが、2回に6安打を集められ、甲斐には満塁弾を許した。さらに3回にも上林に3ランを打たれた。「最初の本塁打はうまく打たれた。でも2本目は失投。チェンジアップが浮いてしまった」と振り返った。

 辻監督は「どちらも2死からというのが残念だった。あれだけ序盤で点差がついてしまうと、打線の方も走者をためないといけなくなって、選択肢に制限がかかってしまう。ソフトバンクの先発千賀が本来の出来ではなく、十分打てると思っていただけに残念」とため息。言葉通り、打線も2回から7回まで、出た走者は内野安打のメヒアのみと、反撃の機運を高められなかった。

 キャンデラリオの後を受け、4回からマウンドに上がった野田は、予期せぬ形で降板した。5回の先頭、中村晃を追い込みながら「決めにいった」直球が抜けて死球に。頭に当たる前に、一度肩のあたりに当たっていたが、危険球と見なされ退場となった。

 後を受けた福倉は、緊急登板ということもあり、最初の打者松田に初球を左翼席に運ばれた。しかしその後は、動く直球と時速100キロの遅いカーブのコンビネーションで力投。7回終了まで追加点を許さなかった。

 しかし球数が70球をこえた8回につかまり5失点。「疲れが出てしまいました」と肩を落とした。土肥投手コーチは「6連戦の最初なので、最後まで投げきってくれたことがありがたい。そこはちゃんと評価させてもらうと話をしました。でもカーブを武器にいい投球をしていたので、本当はいいところで代えてあげたかった」と思いやった。