今オフにもポスティングシステムを利用してメジャー移籍の可能性がある日本ハム大谷翔平投手(22)が11日、レンジャーズのジョン・ダニエルズGM(39)らによる「電撃視察」を受けた。

 今回、レ軍ダニエルズGMが、大谷視察に訪れた裏には、状態のチェックだけでなく、日本式に「誠意」を示そうとする意思が見え隠れする。常識的には、大谷の復帰後に視察するはずだが、2軍でリハビリ中の時期をわざわざ選んだのも、おそらく意図的だろう。メジャー開幕から1カ月が経過し、6月に入れば新人ドラフト会議で多忙を極めることもあり、ライバル球団に先駆けて手を打った形だ。レ軍には、ダルビッシュ獲得に動いたボイドGM補佐(当時アジア編成部長)をはじめ、日本人スタッフがそろっており、争奪戦が始まれば、有力候補に挙がることは間違いなさそうだ。

 もちろん、他球団の本気度も生半可ではない。世界一カブスは、元日本ハムのセギノール氏を「専属スカウト」として派遣。このほかヤンキース、レッドソックス、ダイヤモンドバックス、マリナーズ、ドジャース、レイズなどは、数年来、大谷調査を継続している。新ポスティング制度の行方を含め、今後は「水面下」での攻防や駆け引きが、さらに活発化しそうな気配だ。【MLB担当=四竈衛】