楽天則本昂大投手(26)が、日本人メジャーリーガーのパイオニア、野茂英雄の記録に並んだ。オリックス8回戦(ほっともっと神戸)に先発し、8回5安打1失点で抑え、10三振を奪った。6試合連続で2桁奪三振となり、野茂(近鉄)が持つ日本記録に並んだ。チームは連勝で2位ソフトバンクとのゲーム差は3・5に広がった。

 大きく深呼吸をついた。7奪三振で迎えた3点リードの8回。則本は眼光鋭く、先頭駿太をにらみつけた。カウント1-1から4球粘られたが、乱れない。7球目、真ん中低めスライダーで空振り三振に仕留めた。次打者の西野には「一番気持ち良かった」と振り返る、低め150キロ直球で空振り三振。最後は中島をカウント1-2からの4球目、低めスプリットで空振りを奪い、グラブを3度たたいた。3者連続三振で、6試合連続の2桁奪三振というプロ野球記録に並んだ。

 今年3月のWBC準決勝の日に野茂と初対面し、あいさつを交わした。「僕にとっては雲の上の存在。メジャーの両リーグでノーヒットノーランはできないですよ」。尊敬の念は心に忍ばせながら、記録への意識は捨てた。「正直途切れると思っていた。盛り上がったことはうれしいけど、個人の記録はどうでもいい。勝ったことがうれしいです」。チームの勝利を最優先に挙げた。