西武が珍プレーで４連勝を飾った。秋山の場外３ランで同点とした後の６回１死一塁。浅村は初球に、鋭い当たりを左翼に打った。「行ったと思った。初球からいい感じで振れた」。フェンスの手前まで運んだが、風に戻されて左飛となった。

　ところが、この投球にボークの判定が下った。浅村はボークとは「知らなかった」が、一塁走者が二塁に進んで打ち直しとなった。ルールでは打者が出塁し、走者も安全に進塁すれば有効だが、アウトになれば打ち直せる。

　命拾いした次の球。２度目の初球、フォークボールを中堅左に運んだ。勝ち越し二塁打に「ボークの後だったので開き直って打ちました。ラッキーだった。同じ球はこないと思っていた。甘かったら振りにいこうとした」と振り返った。

　連勝中のチームの勢いに乗っていた。下位打線が連続四球でつくったチャンスに、秋山が３ラン。「目の前ですごいホームランを見て、チームがよみがえった」と感じていた。秋山は「下位からのチャンスをつなごうとしていた。ベンチは活気があるし、いい方向に進んでいる」。３点差逆転は今季４度目。西武は最高の形で、今日から首位楽天にぶつかっていく。【斎藤直樹】