ソフトバンクの交流戦前の首位浮上がなくなった。打率1割台の最下位ロッテ打線に投手陣が打ち込まれ12失点。今季最多の貯金12はならず首位楽天とのゲーム差は再び3・5に広がった。だが、そんな中、4番内川が気を吐いた。初回1死二塁でロッテ佐々木から左越え10号2ラン。4球続いた直球を見逃さなかった。

 「(先制適時打の)柳田に続けと思って打ちました。たまたま角度がついて入った」

 23、24日に続く3試合連続アーチ。2度あった横浜時代の09年以来、8年ぶり3度目の3戦連発だ。これで12試合連続安打、5試合連続打点。本塁打も5年連続9度目の2桁に乗せた。

 6回にも中前打を放ち打率は3割5分5厘まで上昇した。打点も西武浅村に4点差に迫る2位の38打点。調子を落とすことなく、開幕から4番の役割を果たしている。失点した投手陣には手厳しかった工藤監督も「打者はよくがんばったよ。できることをやっていくしかない」と7点を奪った打線をねぎらった。

 内川はこれで2000安打まで残り44本。本塁打も年間31本の例年以上のペースで量産中だ。「打ち方を変える訳ではないし、そんなの考えていたらきりがない。勝てれば一番よかったですが、(負けたので)悔しいです」。逆転負けに笑顔はなかったが、交流戦前最後のカードとなる今日26日からの日本ハム3連戦に向け、弾みをつける3戦連発となった。【福岡吉央】