今年も最大のライバルは日本ハムかもしれない。ソフトバンクが、日本ハムの隙をつくいやらしい野球に屈した。初回3点先制も4連勝中だった先発バンデンハークが来日最短の3回1/3、6失点でKO。それでも、2番手飯田が踏ん張り2点ビハインドで迎えた7回だった。

 2死一、二塁で3番手石川が暴投。フルカウントでスタートを切っていた二塁走者近藤は一気に本塁へ。必死に捕りにいった甲斐から、本塁ベースカバーの石川へ。送球が渡ったタイミングはアウトも十分可能なタイミングだったが、石川の反応が一瞬遅れセーフ。この1点が最後まで響いた。石川は「(近藤は)余裕で生還していると思ったらまだ来ていなかった。もったいない。申し訳ない」と、思いこんでしまった一瞬の隙を突かれた。

 昨年は日本ハム戦に9勝15敗1分と大きく負け越した。最大11・5ゲーム差を逆転され、3連覇を阻止された。ここまで大谷を欠いているが、隙のない走塁、手堅い継投策などで3勝4敗と1つ負け越している。

 工藤監督は「7回の1点もそうだけど、その前だよ。連打はそんなに出ない。本塁打は大量点につながる」と2被弾を悔やんだ。逆転負けで、3位西武とは0・5差に迫られた。工藤監督は「オレは切り替えたよ。明日、明日、明日」と連敗にも即、気持ちを切り替えた。【石橋隆雄】