胃がんからの再起を目指す広島赤松真人外野手(36)が来季も現役を続けることが1日、分かった。昨年1月に胃がんの摘出手術を受け、今季は2軍戦で実戦復帰。7月にはウエスタン・リーグで復活アーチも架けた。

ウエスタン・リーグ全日程を終え「自分のためじゃない。周りのため。自分のためだったらとっくに辞めている。ラスト1年。その気持ちで闘いたい」と話した。同じがんと闘う人に勇気を与えるため、闘い続けてきた。その歩みを止めることはできない。

胃がん手術から1軍に戻ってきた選手は過去に例がない。「どうにかパフォーマンスを上げようとやってきた。1軍の戦力になれるようにと思ってやっている」と立ち向かってきた。

松田オーナーは「ヒットを打って、二塁へ盗塁して生還する。それを1軍でやりたいと。それが目標ですと、手術したあとに話した。もう1年やってみるのはいいかな。がん患者の方はたくさんいる。頑張っているさまを見せられればと思う」と優しくうなずく。

プロ15年目の来季、多くの人を勇気づけてきた韋駄天(いだてん)は、不屈の精神で闘い続ける。