ロッテ吉井理人投手コーチ(53)が8日、米大リーグ史上初の黒人監督で7日に83歳で亡くなったフランク・ロビンソン氏を悼んだ。

02年エクスポズ所属時の監督。「良い意味でオールドスクールの監督だった。アメリカにもこういうタイプの指導者がいるんだとびっくりした。昔の高校野球の監督みたいな監督さんで、一般常識とかにも厳しい監督で、チーム内のルールとかもすごく厳しくて…」と振り返った。

ロビンソン氏を象徴する思い出がある。若手育成のチーム方針で先発ローテーションを外されたことがあった。「僕がへそを曲げて監督の前でヘルメットをたたき割って暴れたことがあった」。その際、監督室に呼ばれて言われたという。「機嫌を直して俺の言うとおりブルペンに入ってリリーフになるか、このチームを去るか、どっちか選べ」。吉井コーチが選んだのは前者だった。「機嫌を直しますと言ったことがありましたね」と懐かしんだ。

当時は「何だこのクソおやじ」と思ったというが、自身が指導者となった今になって振り返るとありがたみが痛いほどわかる。あらためて「選手が間違った態度をとった時にはビシッと言うことも必要だなと思い出して参考になった。言わなきゃいけない時は、しっかり言わなきゃいけないとロビンソン監督から学びましたね」と、感謝を示した。